◆ 感染症情報 2013年 ◆
7月 8月 9月 10月 11月 12月
1月 2月 3月 4月 5月 6月
12月 一気に気温が下がり、冬が訪れてきました。急速な気温の変化で乳幼児や高齢者は体調を崩しやすいので、無理をしないようにしましょう。一部にインフルエンザの情報もありますが、まだ感染症はそれほど多くはありません。アデノウィルスや溶連菌感染が散見されます。ノロウィルスによる感染性胃腸炎は引続き発生しています。ドライスキンが目立つ季節ですので、症状が強い方は保湿剤を使って十分な睡眠をとれるようにしましょう。インフルエンザのワクチンは忘れずに接種しましょう。
11月 アデノウィルス等による高熱を伴う上気道感染(かぜ)が目立ちます。RSウィルス等による気管支(肺)炎も増加傾向にあります。喘息が悪化して呼吸困難により入院される患者さんも増えています。アレルギー体質の方は要注意です。感染性胃腸炎(嘔吐下痢)は多くはありません。気温が急に下がってくると間もなくインフルエンザの季節になります。乳幼児や高齢者、基礎疾患のある方や試験などの予定の有る方は、是非ともインフルエンザワクチンを接種しておきましょう。
10月 気温の寒暖やPM2.5の影響か、急に喘息発作を起こす方が目立ちます。運動会のシーズンでもあり、子どもは登園(校)したがりますが、朝から咳込んでいたり食欲が無い時には無理をしないようにしたいものです。全般的に感染症は多くはありませんが、咳や微熱が長引いたり、身体のだるさを訴えて来院される方が増えています。不登校や心身症を心配される方の中には、アレルギー体質があって薬剤により元気になった方もありますので、かかりつけ医に相談するようにしましょう。
9月 8月に引続き手足口病が多発しています。原因ウィルスとしてコクサッキーA16, A6, コクサッキーB3更にエンテロ71ウィルスなどが検出されており、繰り返し手足口病にかかる方が目立ちます。夏季にもかかわらず、RSウィルスも多数検出され(細)気管支炎や肺炎で入院される乳幼児も目立ちます。高熱と腹痛、下痢(血便)が続き、重症の腸炎に罹患した学童も受診されました。季節柄、食品管理には注意しましょう。気温が急に下がったりすると喘息が出やすいのでアレルギー体質の方は要注意です。
8月 咽頭炎と手足口病が多発しています。今年の手足口病の発疹は例年と違って膝や大腿部に出たり、かすかな発赤疹であったり、高熱を伴う率も高いようです。複数の髄膜炎も発生していますので、高熱が続いて睡眠障害を伴う時は要注意です。けいれんを起こす方も多く脳波異常を認める患者さんもいます。ムンプス(おたふく風邪)が散発的に発生しています。感染性胃腸炎は多くはありませんが、季節柄食品管理には注意しましょう。
7月 アデノウィルスを中心としたエンテロウィルスによる咽頭炎が多発しています。高熱が3~4日続き、気管支炎や時には熱性けいれんを合併することもあるので、要注意です。手足口病で高熱が4日間続き髄膜炎を合併して入院した患者さんからエンテロ71ウィルスが検出されました。エンテロ71では髄膜炎や脊髄炎、脳炎を併発することがあるので、高熱を伴った手足口病では厳重注意が必要です。感染性胃腸炎では、ノロウィルスが半数以上で検出されています。感染力が強いので食品管理には注意しましょう。
6月 発熱と咳が続いて気管支(肺)炎を引き起こす方が目立ちます。マイコプラズマが検出される事が多く、家族内感染もしばしば見られます。アデノウィルスによる咽頭結膜炎も増加傾向にあります。急な発熱と咽頭痛、食欲低下を認め、眼が赤く充血したりします。感染性胃腸炎も見られ、かなり重症で点滴や入院が必要になる方もおられます。気温が高くなるので、熱中症や日光皮膚炎には気をつけましょう。ムンプスと水痘も散見されます。できればワクチンを受けておきたいものです。
5月 「さつき晴れ」という言葉もあるように元来さわやかな季節のはずですが、景色はかすみ温暖の変動が大きいようです。特に大きな流行はありませんが、例年と少し趣が異なり発熱の患者さんが目立ちます。ムンプス(おたふく風邪)や水痘(水ぼうそう)が散発的に発生しています。日差しが強くなると、日光皮膚炎や脱水にも気をつけましょう。中国での鳥インフルエンザA(H7N9)患者数は収まりを見せず、周辺国への拡大が危惧されます。
4月 感染症は一般的に少なくなっています。インフルエンザもかなり少なくなってはいますが、一部で小流行しており、脳症が疑われるような重症の方もいますので要注意です。咳や発熱が続き、RSウィルスが検出される方もいます。晴れていても山の稜線がかすみ、黄砂かP.M.2.5もしくは花粉の影響かもしれません。いずれにしても人体に良い影響はありませんから、アレルギーのあるかたはマスクを着用したりして注意しましょう。
3月 インフルエンザは減少傾向にありますが、なおA型(A香港)B型とも検出されています。感染性胃腸炎(嘔吐下痢症)も減少気味です。ノロウィルスは少なくなっていますが、ロタウィルスが検出されるようになっています。湿疹や蕁麻疹の患者さんが目立ちます。スギ花粉症が急速に増加傾向にあり、日光やPM2.5などが増悪要因になっている可能性もあります。風が強かったり、花粉等で空気が汚れているときには外出を控え、帽子やマスク着用が勧められます。
2月 インフルエンザが急速に流行中です。A型もB型も検出されています。RSウィルスやマイコプラズマ感染も依然として流行しており、ここ1~2ヶ月は厳重注意で人込みに出かけるのは控えるようにしましょう。発熱してすぐに来院される方もいますが、インフルエンザの検査が陽性になるのは発症して半日くらい経ってからですから、全身状態が良ければしばらく様子を見ていても良いでしょう。ただしグッタリして食事を食べなかったり、眠ってばかりするようであれば早めにかかりつけ小児科を受診しましょう。
1月 ノロウィルスによる感染性胃腸炎(嘔吐下痢症)の集団発生が各地で報道されています。吐物や下痢便に相当数のウィルスが混入しており、空中にウィルスが飛散しますので、早めに塩素性の消毒薬で拭き取るようにしましょう。RSウィルスやマイコプラズマによる気管支(肺)炎も多発しています。インフルエンザの報告が増えてきています。ワクチンを受けていない方は今からでも受けるようにしましょう。水痘(みずぼうそう)や流行性耳下腺炎(おたふく風邪)も散発しています。